インド鉄道利用ガイド - 1
インド鉄道とは? インド鉄道の概要
1853年に旧ボンベイに鉄道が敷かれて以来、インドの鉄道の歴史は150年を越えています。
俗に鉄道王国と呼ばれるほど、インド全域に隈なく線路が展開しています。ある統計によると、年間の鉄道利用客は約50億人です!
近年は、ネットワーク化が進み、ネットでオンライン予約や時刻表の確認もできます。
デリーやコルカタでは、地下鉄も走っています。その一方で、田舎に赴けば、まだディーゼル車が主流です。懐かしいSLもまだ走っているところもあります。
列車の種類
インドの列車は、特急、急行、普通の3種類に大別できます。
- 特急|Super Express
- 料金は他の列車に比べて高めですが、インド国内の主要な地域へスピーディに移動できます。シャターブディー・エクスプレス|Shatabdi Express、ラージダーニー・エクスプレス|Rajdhani Expressなどが代表的です。A/C(エアコン)車のみの特急もあります。
- 急行|Express or Mail
- 長距離の路線を主要な駅だけに停車します。1等、2等、A/C(エアコン)車などが連結しています。
- 普通|Ordinary
- ローカルな地域を走る列車です。時刻表には、Pass.と表記されています。これは、Passenger(旅客列車)の略です。普通列車は、通常、2等のみです。
座席クラスの種類
列車の座席クラスの種類は、細かくみると全部で7種類もあります。とはいっても、すべての列車に7種類の座席クラスが用意されているわけではありません。
例えば、A/C(エアコン)車両は、一部の特急列車に限られており、A/C(エアコン)車のみで編成されている特急列車もあります。その一方で、2等のみの普通列車もあるといった具合です。
体力、気力が落ちている時は、A/C(エアコン)付きの座席が魅力ですが、窓は遮光ガラスで締め切っているため、景色を楽しむには不向きです。また、エアコンがキンキンに効いているので、長袖などを用意しておきましょう。
逆に一番安い2等座席は、込んでいれば座れないこともあり、長距離の移動には向きません。しかし、2等ならではの魅力もあります。
座席クラスの種類は、高い料金順で以下の通りです。
- A/C 1等 - A/C First(時刻表の表記は、1A)
- エアコン付きの1等個室の座席クラスです。ゆったりとした椅子に、食事などのサービスも快適です。
- A/C 2段寝台 - A/C 2-Tier Sleeper(時刻表の表記は、2A)
- エアコン付きの2段ベッド寝台車です。2段ベッドとはいっても、 ゆったりとしたスペースが確保されています。
- 1等座席 - 1st(時刻表の表記は、FC)
- 個室形式の1等車の座席クラスです。
- A/C 3段寝台 - A/C 3-Tier Sleeper(時刻表の表記は、3A)
- エアコン付きの3段ベッド寝台車の座席クラスです。3段ベッドなのでスペースは、狭くなります。
- A/C 座席 - A/C Chair Car(時刻表の表記は、CC)
- エアコン付き座席車のクラスです。隻はリクライニングシートになっています。
- 3段寝台 - 3-Tier Sleeper(時刻表の表記は、SL)
- エアコン無しの3段ベッド寝台車の座席クラスです。エアコンの替わりにファンが回っています。料金は、A/C付きの半値以下となります。利用する時は、一番上のベッドの座席を確保するのがコツです。寝台車の寝台の利用は21時~翌朝6時までですが、一番、上のベッドなら、時間が過ぎても寝ていることができます。また、置き引きなどの被害に合う危険性も低いといえます。
- 2等座席 - 2nd(時刻表の表記は、Ⅱ)
- 予約がいらない自由席の2等車両のクラスです。椅子は、クッションがない硬い木製です。 自由席2等車両には、女性専用の車両もあります。