ナリニ・マラニ氏による市民フォーラム / 2013年9月14日(土)

インドの女性アーチスト、ナリニ・マラニ氏が2013年(第24回)福岡アジア文化賞の芸術・文化賞を受賞したことを記念して、福岡市において「市民フォーラム」と「ナリニ・マラニ特別展示」が行われます。

ナリニ・マラニ氏は、映像と絵画を組み合わせた大がかりな空間造形作品などにより、アジアを代表する美術家として国際的に高い評価を得ているアーチストです。

2013年9月12日(木)18:15~20:00にアクロス福岡1F・福岡シンフォニーホールにて2013年第24回福岡アジア文化賞授賞式が行われます。

2013年9月14日(土)には「より良い社会の実現のために-世界とアートの可能性」と題された市民フォーラムが開催されます。

ナリニ・マラニ氏、そしてモデレーターに九州大学大学院人文科学研究院教授の後小路雅弘氏を迎え、さらに小勝禮子(栃木県立美術館学芸課長)を交えた上で、宗教、民族、戦争、女性、環境などに直面している困難な状況の中でインドの伝統に根差した夢幻的な作風で人々を魅了してきたナリニ・マラニ氏が今日の世界とアートの可能性を語ります。

授賞式典及び市民フォーラムの申込みは、福岡アジア文化賞のサイトにて。

市民フォーラム「より良い社会の実現のために-世界とアートの可能性」の概要

  • 開催日時:2013年9月14日(土)17:00~19:00
  • 会場:アクロス福岡地下2F イベントホール(定員:500名)
  • お問い合わせ先: 0120-228-520(受付時間10:00~18:00)
  • 詳細は福岡アジア文化賞にて。

ナリニ・マラニ特別展示@福岡アジア美術館 /2013年9月12日(木)~12月25日(水)

福岡アジア美術館

2013年9月12日(木)~12月25日(水)の期間、福岡市にある福岡アジア美術館にて、第24回福岡アジア文化賞受賞記念 ナリニ・マラニ特別展示が開催されます。

1946年2月19日にパキスタン(当時は英領インド)のカラチに生まれたナリニ・マラニ(Nalini MALANI)氏は、1947年にインド、パキスタンの英国からの分離独立の混乱の中、マラニ一家はインドのコルカタへ逃れ、1969年にムンバイのサー・J.J.美術学校に進学。その後、フランス政府奨学金給費生としてパリに留学した後、1973年に帰国してムンバイを拠点に制作活動を続けています。

1987年、インドで初めての女性アーティストによる女性アーティスト展「鏡の向こうに」を企画開催して注目され、1990年代になると初めてのインスタレーション作品の制作や観衆参加による公開制作・討論の展覧会「欲望の都市」を開催するなど、インド国内で高まったヒンドゥー至上主義に対する危機感をバネに、保守的なインドのアートシーンに新たな表現領域を切り拓いたアーチストです。

ナリニ・マラニ氏の作品は、ガラス絵や影絵芝居、走馬灯、神々を描いたカリガ-ト民俗画など、伝統的な民衆の造形世界と深く結びつけた上で、原理主義による宗教対立、戦争や核問題、女性への暴力や抑圧、環境破壊などなど深刻な課題や矛盾に応答しつつ、多様なイメージの断片を重ね合わせ、善悪二元論のような単純な図式に還元されない多層的な物語を生み出しています。

なお、ナリニ・マラニ氏は1999年から2000年にかけて福岡アジア美術館にアーティスト・イン・レジデンスとして作品制作を行っています。

その福岡アジア美術館にて、世界各地で上映された映像インスタレーション「ハムレットマシン / Hamletmachine」をはじめ、大作絵画「略奪された岸辺」「カサンドラの贈りもの」、そのほか、福岡アジア美術館の所蔵作品などが一挙に公開されます!

ナリニ・マラニ特別展示~受賞記念 特別展の概要

  • 開催期間:9月12日(木)~12月25日(水)
  • 時間:午前10:00~午後8:00(※入場は午後7:30まで)
  • 場所:福岡アジア美術館 7階アジアギャラリー
  • 休館日:毎週水曜(※ただし12月25日は開館)
  • 料金:大人200円、大学生・高校生150円、中学生以下無料
  • 詳細は福岡アジア美術館にて。