バスの概要

バスには、鉄道と並んで、最もポピュラーな移動手段の1つです。インド全域を隈なく覆っている鉄道よりも、さらに細かな路線がインド中に張り巡らされています。

ことに南インドでは、路線が発達したバスの利用は欠かせません。

地方の街並み、村落の中を通り過ぎるため、インドの生活風景をダイレクトに見ることができます。

長距離の移動の場合、鉄道に軍配が上がりますが、100キロ未満の短い距離の移動ならば、バスの方が早く移動できます。

ただし、狭く暑苦しいバスの車内にすし詰め状態が続くバスは、2等列車よりも過酷な一面もあります。

バスの種類

インドのバスは、公営バスと民間が運営するバスがあります。通常、民間バスの方は、料金が高く設定されており、それだけ立派なバスが用意されています。

急行バス|Express Bus
2つ以上の州をまたがって運行しています。長時間の乗車となるので、料金は高くてもデラックスの利用がお勧めです。
ローカル・バス|Local Bus
短距離の路線を走るバスで、車体は相当、老朽化しています。

バス・チケットの予約・購入

エンクワイアリー|Enquriryと表示されているバススタンドの案内所で目的地を告げて、購入窓口を教えて貰います。

次にBooking Officeと呼ばれる購入窓口で、行き先を告げれば購入できます。

予約も可能です。Reservationと書かれた窓口に用意されている予約用紙に日付、出発時間を書き込み、切符を予約購入します。

通常、前日までに予約すれば、席を確保できます。

バスの乗り方

通常、バス乗り場は、町の中心部に位置しています。大きな町では、行き先によってバス乗り場が数箇所に分かれていることもあります。

また、民間バスの乗り場は、Private Bus Standと表記されて、公営バスとは別になっています。

バスの発着時間は、概ね、予定とおりですが、予約がない場合は、出発の1時間前には乗り場に着いておきたいところです。

ところで、バスには英語表示がないため、自分が乗りたいバスを見つけるのが一苦労です。そこで、切符を購入する際、バス乗り場の場所をしっかりと聞いておきましょう。

乗車する際にも、運転手に切符を見せて、間違い乗車でないか、確認すれば、さらにOKです。

大きな荷物は、車内に持ち込めないので、バスの車体の屋根の上にある荷物置き場に上げるよう指示されます。5ルピーほどのチップでポーターが荷物を屋根の上に上げてくれます。

とはいえ、荷物がしっかりと屋根の上に固定されているか、自分で確認しておくのがコツです。

長距離バスの場合、途中のバス・スタンドで休憩が入ります。トイレなどでバスを離れる場合、自分が乗っていたバスがどれか、見分けがつかなくなる恐れがあります。

バスの車体の前部にあるバスの車体のナンバー・プレートなどをしっかりと押さえておきましょう。

バスが出発する際は、警笛がなりますが、乗客の確認などはしないで出発してしまいます。そこで、バスを離れる際に運転手や車掌に声を掛けて、日本人旅行客であることを印象づけておくのも1つの手です。

なお、バススタンドによっては、トイレがない場合もあるので、そのときは物陰でササッと用を足します。^_^;