アジア最大の格安航空会社(LCC)のエアアジアがインド国内線に参入/2013年2月20日(水)

AirAsia
AirAsia / liewcf

2013年2月20日(水)、マレーシアに本拠地を置くアジア最大の格安航空会社(LCC)のエアアジアが、インド最大の財閥タタグループの持ち株会社やや投資会社と合弁企業を作り、インド国内線市場に参入すると発表しました。

すでにエアアジアおよびタイ・エアアジアは、東南アジア各地と、インド南部のチェンナイ、バンガロール、ティルッチラーッパッリ、コーチ、そして東部のコルカタとの間に国際線として就航しています。

一方、今回の参入は、インド国内線への参入です。エアアジアが49%を出資して筆頭株主となり、経営を主導。南部の主要都市チェンナイを拠点に、インド国内の各地を結ぶ路線の開設を目指すとしています。早ければ、年内にも運航がスタートする見通しです。

従来、インドでは、外国の航空会はインドの航空会社に出資できませんでしたが、2012年9月に規制が緩められ、外国の航空会社でも49%まで出資が可能になっています。

今回のエアアジアの参入も、これを受けてもので、インド政府の外資規制緩和を受けた後、初の進出例となります。新会社が、人口12億人以上の需要をどこまで掘り起こすことができるのか? 注目です!

報道によると、さらにアラブ首長国連邦のエティハド航空も、インドのジェットエアウェイズへの出資を検討中とのことです。

進むインド航空業界の再編

ここ数年、インドでは、国内の格安航空会社が大きく台頭し、激しい価格競争が起きています。2012年末には、キングフィッシャー・エアラインズが資金難に陥り、事業免許が失効しています。

インドで航空業の外資規制が緩和された後、合弁設立の正式表明はエアアジアが初めてですが、今後、外資参入により、さらに競争が激化し、インド航空業界の再編が進むと見られています。

こうした現象はインドに限らず、アジア太平洋地域全体で格安航空会社が成長しています。新興国で中間層が台頭し、これまで手が届かなった“飛行機による旅行”を選ぶ層が増大している背景があります。

日本でも昨年は、エアアジア、ジェットスター、ピーチ・アビエーションの格安航空会社が運行をスタートさせ、「格安航空元年」と呼ばれたことは記憶に新しいことです。

日本航空機開発協会の発表によると、アジア太平洋域内を結ぶ航空路線の座席数のうち、格安航空会社が占める割合は2001年は1.1%にすぎなかった数字が、2012年には24.1%に。約20倍以上の伸びを見せています。

安かろう、悪かろう、ではなく、快適な空の旅を低価格で実現して欲しいものです!

参考URL

エアアジア / AirAsia
今回のインド参入に関するプレスリリース・ページ: AirAsia application for approval of a proposed Indian airline joint venture
ルートマップ
エアアジア・グループのルートマップ
AirAsia X A330-300X(9M-XXC)
AirAsia X A330-300X(9M-XXC) / Kentaro IEMOTO@Tokyo